海賊狩りと恐れられるロロノア・ゾロの優しい顔
コビーの海軍入りを果たすため海軍基地を訪れたルフィとコビー。
そこには悪名高い“海賊狩りのゾロ”が捕らわれていました。
“ワンピース”を目指すべく”偉大なる航路”に入りたいルフィは強い仲間を求めていました。
ゾロがいい奴だったら仲間にしたいと言うルフィに対して、コビーはあんな悪い奴を仲間にするべきではないと助言をしていました。
基地内の敷地に磔で捕らわれているゾロ。コビーはそのあまりの迫力に腰を抜かしてしまいます。
するとゾロの前に1人の少女が現れます。
「オイ 何だてめェ」
「殺されてェのか…消えなチビ!!」
「あのね 私おにぎり作って来たの!
お兄ちゃん ずっとこのままでおなか空いてるでしょ?」
9日間何も口にしていないゾロのために少女は手作りのおにぎりを持って来ました。
しかし、ゾロは断固拒否し、とにかく少女をその場から去らせようとします。
そのやり取りの最中にモーガン大佐の息子、ヘルメッポがやって来ます。
ヘルメッポは少女の手作りおにぎりを奪い食べてしまいます。
おにぎりは塩の代わりに砂糖が入っており、とても食べられる味ではありませんでした。
おにぎりを踏み潰し、少女を泣かせた挙句、罪人に肩入れをしたという理由で部下に少女を塀の外に投げ飛ばさせます。
ヘルメッポとその部下が去った後、一連の流れを見ていたルフィがゾロに海賊の仲間を探していると話しかけます。
「―で?まさか縄をほどいてやるから力を貸せだの言いだすんじゃねェだろうな」
「別にまだ誘うつもりはねェよ」
「お前悪い奴だって評判だからな」
「悪い奴ね…言っとくがそんな条件ならこっちから願い下げだ」
「おれにはやりてェ事があるんだ!!」
「なにがなんでも生きのびて
おれは おれのやりたい事を成し遂げる!!!」
ゾロは自力でいまの状況から抜け出し、ある目的のために生きなければならないと強く訴えました。
さらに、ゾロはルフィに地面に落ちたおにぎりの残骸を取ってくれと頼みます。
「それ…とってくれねェか」
「食うのかよこれ。もう おにぎりじゃなくてドロのかたまりだぞ?
いくら腹減っててもこりゃあ…」
「ガタガタぬかすな。黙って食わせろ。落ちてんの全部だ!!」
「バリッ…バリッ…モグッ!!………!!…………!!!……!!! ゴ…ゴクン!!!」
「だから言ったろ。死にてェのか?」
「ゴブッ…あ…あのガキに伝えてくれねェか…!!」
「「うまかった」「ごちそうさまでした」…ってよ」
ゾロのこの行動を見たルフィは笑みをこぼします。
真剣に生きる姿と少女への優しさを見たルフィは、ゾロは悪い奴ではないと認識し、仲間に引き込むことを決心したシーンです。