海賊になるという覚悟と、海賊を相手にするという覚悟
ルフィが海賊だと知ったナミ。
ルフィ(海賊)を陥れるため、そして自分の目的のためにルフィを連れ出します。
その目的地はバギーの海賊船で、道中でナミはロープでルフィを縛ってしまいます。
ルフィとは親分子分の関係ということにし、動けないルフィをバギーに差し出します。
その理由は…
「親分とけんかしました! もう うんざりです
私をバギー一味に入れてください!!」
こうしてバギー一味に潜入したナミは、”偉大なる航路”の海図もお宝もゲットしてしまう計画を立てていました。
バギーに受け入れられたナミは飲み比べでどんどんバギー一味たちを酔わせていきます。
飲み食いで盛り上がっている最中、ナミは檻に入れられたルフィに話しかけます。
そのとき、背後からバギーに話しかけられます。
「ぶわっはっはっはっ はっはっはっはっ!!!
大変な子分を持っちまったなァ!! コソ泥親分!!」
そして、自分の力を見せつけるかのように”特製バギー玉”を町に向かって撃ち放ちます。
町の民家は十棟以上が木っ端微塵に…。
唖然とするナミに対し、バギーは言います。
「さァ撃て ナミ!!
お前の元親分をこのバギー玉で消し飛ばし おれ様への忠誠と
共に世界を制す大いなる野望をここに誓うのだ!!」
予想外の展開に戸惑うナミ。
「それより…そうだっ!お酒っ! 酒を飲みましょう!!
あんなのほっといて!!」
しかしバギーは聞く耳を持たず、一言。
「やれ」
「撃ーてっ」「撃ーてっ」コールが鳴り響く中、ナミは葛藤します。
撃たなくては自分がやられる、でもいくら海賊でもむやみに人を傷つければ同類になってしまう。
「……」
何も言わず様子を見ているルフィ。
そこに、業を煮やしはじめたバギーからさらに焦らす一言が。
「ナミ!!!
しらけさせんじゃねェ 早く点火しろ!!!」
手を震わすナミにルフィが沈黙を破ります。
「手がふるえてるぞ」
「!」
「中途半端な覚悟で 海賊を相手にしようとするからそうなるんだ」
「……!!
覚悟って何よ
人を簡単に殺してみせる事がそうなの?それが海賊の覚悟…?」
「違う」
「自分の命を賭ける覚悟だ!!」
海賊を相手になにかをするということがどんなことか、航海したばかりのルフィ自身もわかっているわけではありません。
でも、自分の命を賭ける覚悟は持っている。
それを踏まえたうえで海賊になるという選択をした、決意の言葉ですね。