誰からも信じられなくても守りたい村へのウソップの想い
クラハドールを殴った後、ウソップはいつもの崖で物思いにふけります。
そこへルフィが来て、ウソップの父・ヤソップとの思い出話に花を咲かせます。
そんな中、崖の下でクラハドールと海賊が密会している現場を目撃。
内容は村への襲撃と屋敷の主・カヤの命を狙うものでした。
ルフィが叫んだことでウソップ共々見つかってしまいますが、クラハドールは気にすることはありませんでした。
ウソップは急いで村人とカヤに真実を告げに向かいますが・・・。
「みんな大変だ―――――っ!!! 海賊が攻めてくるぞォ――っ!!!」
しかし、日ごろから「海賊が来た」というホラ吹きから、まったく相手にされません。
今回もいつものウソだと。
村人に追われてしまったため、次は命が危ないカヤのもとへ駆けつけます。真実を告げて逃げてもらうようにと。
「お前はダマされていたんだ!!! あの執事は海賊だったんだ!!!」
あまりに突然のことでカヤは戸惑いますが、ウソップは急ぐ必要がありまくしたてます。
「あの執事はこの屋敷の財産を狙って忍び込んだ海賊だったんだ!!! 3年前からずっと執事のふりをしてお前の財産を狙ってた!!!」
「あいつはとんでもねェ悪党だったんだ!! 早く逃げろ!!!」
しかし、カヤは先ほどのウソップがクラハドールを殴った事件と重ね誤解します。
「いいかげんにして下さいっ!! 見損なったわウソップさん!!!」
「そんな仕返しはやめて……!!」
「あなたはそんな人じゃないと思ってた!! あなたのウソにはいつでも夢があってバカバカしくて本当に楽しいから
私 あなたのつくウソが大好きだったのに!! どうしてそんな事言うの!!? ひどいよウソップさん!!!」
そして、涙をこらえ言葉にします。
「最低よ!!」
それでもウソップは立ち止まるわけにはいきません。カヤの命がかかっている。
力づくでも連れて行こうと腕を掴み、逃がそうとしますが・・・
「とんでもない悪党は…あなたじゃないっ!!!」
さらにはもう一人の執事から腕に銃弾を受けてしまい、逃げることに。
誰にも受け入れてもらえない事実と、平和ないつも通りの故郷の村。
明日には襲撃を受けてしまうことを知っているウソップは絶望と悲しみに涙します。
そこへウソップ団の子分たちがやってきますが、ウソップは彼らにも”ウソ”をつきます。
海賊たちが来るなんて執事への嫌がらせのウソだったのだと。
ウソと聞かされた子分たちは安心して帰路に着きますが、ウソップに失望します。
「……でもおれちょっとキャプテンをけいべつするよ」
「いくらあの執事がやな奴でも キャプテンは人を傷つける様なウソは絶対つかない男だと思ってた…!」
子分たちにウソをついたウソップ。
彼の心は決まっていました。これを本当のウソにするのだと。
「おれはウソつきだからよ ハナっから信じてもらえるわけなかったんだ おれが甘かった!!」
「甘かったって言っても事実は事実 海賊は本当に来ちゃうんでしょう?」
「ああ間違いなくやってくる
でもみんなはウソだと思ってる!!
明日もまたいつも通り平和な一日が来ると思ってる………!!」
「だから おれはこの海岸で海賊どもを迎え撃ち!!! この一件をウソにする!!!!
それがウソつきとして!! おれの通すべき筋ってもんだ!!!!」
「…………!! 腕に銃弾ブチ込まれようともよ…ホウキ持って追いかけ回されようともよ…!! ここはおれの育った村だ!!
おれはこの村が大好きだ!!! みんなを守りたい……!!!」
ひとり、海賊たちの襲撃を阻止することを決めた男のセリフでした。