5年間ともに過ごしたウソップと子分たちの別れと旅立ち
クロネコ海賊団とその元船長・百計のクロを倒したルフィたち。
村の危機は去りましたが、ウソップから子分たちやカヤに話を持ち掛けました。
「今…ここで起こったことを全部 秘密にできるか?」
子分たちはその提案に驚きます。
「どうしてそんなことするんですか!?」
「そうですよ!!おれたち村のために戦ったのに!!」
「キャプテンだってみんなから見直されますよ!!村の英雄になれるのにっ!!」
カヤも言葉をかけます。
「ウソップさん みんなの誤解を解かなきゃ…」
しかしウソップはそれらの提案には乗りません。
「誤解も何もおれはいつも通りほら吹き小僧と言われるだけさ
もう終わったことをわざわざみんなに話して恐怖をあたえることはねェ」
ウソつきと追いかけられても、傷を負わされても。
村の英雄になれなくてもいい。
いつもの村、何もなかったことにすることがみんなにとって一番だという判断からでした。
「何も起きなかった……みんなウソだったんだ…」
子分たちはその気持ちを汲み、自分たちの心の内にだけ秘めておくことを決めます。
そして、カヤも・・・。
「カヤお前は つらいか……?」
「………いいえ」
そして、いつもの何もない朝を迎えます。
ウソップのいつものウソがないこと以外は。
ウソップのいつもの騒ぎがないと村のみんなは調子が狂うようです。
そしてウソップにはこれを機に心に決めたことがありました。
「おれはこの機会に一つ ハラに決めたことがある」
それは・・・。
「キャプテンウソップ!!何ですか話って!」
ウソップは子分たちを呼び出し話を始めます。
クロネコ海賊団相手に勇敢に戦ったこと。
5年前に結成した「ウソップ海賊団」最大にして最高の戦いだったと。
そして、
「そこで唐突だがおれは一人で海へ出ようと思う!! 本物の海賊になるんだ!!」
「え? キャプテン………?」
「あいつら見てたらよ やっと決心がついた!! おれはこの村を出る!!」
理由は、ウソップの父・ヤソップと同じ。
「理由は一つ!! 海賊旗がおれを呼んでいるからだ!!!」
突然の報告に、ウソップ海賊団子分たちも驚きます。
いつものウソだと言ってくれと問いただしますが、ウソップは話を続けます。
「世話になったなお前ら 村のみんなには黙っていくつもりだ よろしく言っといてくれ」
そして、ウソップ海賊団の思い出を語りだします。
「お前らの野望は何だ!!!」
子分たちは答えます。
「酒場を経営することです!!!」
「大工の棟梁になることです!!」
「小説家にになることです!!」
ウソップから、「ウソップ海賊団」の最後を告げる言葉が発せられます。
「それぞれの野望の火をたやすことなく己の道をつき進むことをここに誓え!!!」
「今日限りをもって ウソップ海賊団を!!!
解散する!!!!」
ウソップの旅立ちの決意とともに、ひとつの「海賊団」の幕が下りた瞬間でした。