「食いてェ奴には食わせてやる!!! コックってのはそれでいいんじゃねェのか!!!」

「食いてェ奴には食わせてやる!!! コックってのはそれでいいんじゃねェのか!!!」
サンジ
第47話「”海賊艦隊提督”頭領・クリーク””」

どんな相手だろうと腹を空かしているなら料理を出すというサンジの正義

東の海で最強と名高いクリーク海賊団の一味であるギンを空腹から救ったサンジ

相手が悪名高い海賊であろうと、空腹になっている人を放っておくことはしません。

その結果…ギンはクリーク海賊団の本隊をバラティエに呼び寄せます。

ギンは頭領・クリークを連れてレストランへやってきます。

クリークはフラフラで水と食料を求めます。

今度は代金もあるとギンは言いますが、コックのパティは海軍に引き渡すよう指示します。

水の一杯も与えるなと。

客のみんなも同調し、水も食べ物も渡さない流れができますが…

そこにサンジが料理を持ってやってきます。

そして、周りの静止を聞かずクリークに分け与えます。

その話によると、クリークは「ダマし討ちのクリーク」と呼ばれていると言います。

海軍旗をかかげて町や客船を襲ったり、白旗を振って敵船を襲ったり…。
勝つためには手段を選ばないことで「東の海の覇者」と呼ばれるようになったと。

そして…。

料理を平らげたクリークはサンジを不意打ちで張り倒します。

連れてきたギンは話が違うと食ってかかります。


「は…話が違うぞ!!頭領・クリーク!!!
 この店には絶対手を出さないって条件であんたをここへ案内したんだ!!」

そんなギンの肩を外し、こう告げます。

「いいレストランだ この船をもらう」

加えて、空腹の船員である百人ほどの水と食料を要求します。

コックたちは断りますが、サンジはふらりと踵を返します。

向かう先は…


「厨房さ あと百人分メシを用意しなきゃならねェ」

そんなサンジに、バラティエのコックたちは一斉に銃を向けます。

「てめェはクリークの回し者かよ サンジ」
「厨房に入らせるわけにはいかねェ」

それに対しサンジは両手を広げて本心を語ります。


「いいぜ おれを止めたきゃ 撃て」

「わかってるよ…あいては救いようのねェ悪党だってことくらい…
 でもおれには関係のねェことだ
 食わせてその先どうなるかなんて考えるのも面倒くせェ…………」


「食いてェ奴には食わせてやる!!!
 コックってのはそれでいいんじゃねェのか!!!」

ギンは料理を食べさせたのも、悪名名高い海賊団に百人分の料理を作ろうとするのも、サンジのこの考えがあるからでした。

サンジにこの信念があるのは、彼の過去の経験にありました。

クリークが部下への食料を持って去った後、オーナー・ゼフが謝るギンに声をかけます。

「てめェが謝ることじゃねェぞ」
「この店のコックがそれぞれ自分の思うままに動いた ただそれだけのことだ」

そんなサンジを庇うような言葉にコックたちが反論します。
サンジがオーナーの店を潰す気だとか、乗っ取ろうとしていると、サンジに罵倒を浴びせながら。

それをゼフは一喝します。


「黙れボケナス共!!!」
「てめェらは一度でも死ぬほどの空腹を味わったことがあるのか
 広すぎるこの海の上で食料や水を失うことがどれ程の恐怖か どれ程つらいことか知っているのか!!」

コックたちの知らない、サンジとゼフの物語がそこにはありました。

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