10歳にして国と民のことを想うビビの過去の出来事
ナミの病気を治すために訪れた元・ドラム王国の島。
そこにいたドルトンは過去にビビと会ったことがありました。
ドルトンが独裁のワポル政権に不信を抱くきっかけの一つがビビの行動でした。
「どうしたドルトン ”世界会議”以後 お前少しおかしいぜ」
「チェス…クロマーリモ…この国は本当に元のドラム王国に戻れる日が来るのだろうか…国民と我々との溝は時を経てなお深まるばかりだ」
幹部たちにそう漏らすドルトン。
ドルトンが行動をかえるきっかけになったという”世界会議”で、ある少女にあったと言います。
“世界会議”では各国の王が集まり、世界の懸念・革命家ドラゴンについて話し合われていました。
そこでワポルは悪態をつき、自分には関係がないと言い張ります。
それに対してアラバスタ王国国王のネフェルタリ・コブラが指摘します。
「ワポル!! 貴様 身勝手が過ぎるぞ!!! “世界会議”を何だと思ってる!!!」
コブラに不満を持ったワポルは、近くで見かけたコブラの娘を「手が滑った」と叩きます。
コブラの娘とは、アラバスタ王女であるビビのことです。
「おおっと!!! 手が滑ったわ!!!」
無礼を行うワポルに側近のイガラムが食ってかかろうとしますが、ビビが制止します。
「やめてイガラムッ!!」
「いいの こちらこそぶつかってごめんなさい」
その言葉で、ワポルも何も言えません。
ぐっとこらえるイガラム。
その姿を見て、ドルトンは気づきます。
(何という子だ…!! 各国の王達が集まるこの”世界会議”ではほんのささいな争いでさえ戦争の引き金になってしまう それを知って耐えるのか…この年でもうこの構成意識…頭が下がる)
そうして立ち去っていくビビ。
ドルトンはイガラムに一言「…すまん」と声をかけることしかできません。
さらには、そのあとに人影がなくなった場所でビビが泣いている姿を目にします。
このビビの行動が、国を想う本当の国王とそれを支える者たちの姿だとドルトンは心の底から思い始めたのです。