国王や宮殿ではなく、人が国を作り、人こそが国だというコブラの固い意志と決意
ビビとルフィが目的地をクロコダイルのいるレインベースに決めた頃、アルバーナ宮殿では国王と家臣たちが言い争っていました。
反乱軍の勢いが増している中、ずっと耐えている国王軍。
反撃に出ないと国の危機だ、と護衛隊副官のチャカとペルが進言します。
しかし国王・コブラは全く応じません。
「しかし…!! 国王様!!! このままでは国の存亡に関わります!!」
「それがどうした!! だからといって原因もわからずこの国の民を討ち滅ぼすというのか!!?」
「それこそが国を滅ぼすということだ!! いいか国とは”人”なのだ!!!」
ダンスパウダーを国王が使ったというデマによって陥れられた立場ですが、その元凶を断つための戦いをするべきだと言います。
戦うべき相手はそちらで、反乱軍とはいえ自国の民ではないと。
その影もつかめない状態で焦るチャカとペル。
食い下がりますが、コブラは却下します。
「………駄目だ…理解しろ……」
こちらからの攻撃を許さないコブラですが、兵たちの不満はたまっていきます。チャカやペルが抑えることも難しくなってきています。
そこに、カルーが帰ってきます。
カルーが持ってきたビビからの伝言を読んだコブラは、ショックを隠し切れません。
「こいつは少々…ショックが強すぎるな…政府側の人間だと油断していた…クロコダイルがまさかこの国を乗っ取ろうとしていたとは…!!!」
しかしすぐに決断します。
「チャカ ”敵”は知れた ただちに兵に遠征の準備を!!」
敵の本拠地「レインベース」に討って出るというコブラに、チャカとペルは進言します。
「今…!! クロコダイルは”国民”を味方につけているんですよ…!!? お言葉ですが……!! 今ではあなたよりも!!!」
「ここでクロコダイルと敵対すれば反乱軍の火に油を注ぐ様なものです!! 我らがレインベースに攻めいっている隙をつかれたらこのアルバーナ宮殿は”反乱軍”に……!!」
ペルの言葉を遮り、コブラは力強く伝えます。
「…”反乱軍”にこの宮殿を落とされるから何だというのだ…!!! 言ったはずだぞ国とは”人”なのだと!!!」
「我ら”王国軍”が滅びようともクロコダイルさえ討ち倒せれば国民によってまた”国”は再生する
だがこのまま我々が”反乱軍”とうち合ってみろ…!!! 最後に笑うのはクロコダイル!!! 奴一人だ!!!」
真の敵を討ち滅ぼす事こそ、国を救う道だと見据えた判断だったのでした。
「万に一つ反乱軍が止まらずとも…奴さえ討てればよし!!!」
宮殿が壊されようとも、王国軍がなくなろうとも、国民を本当の意味で守る事を決断したコブラの名言といえます。