ペルが時限式爆弾を持ち上げて空へと飛びあがるシーン

「ビビ様 私は…あなた方ネフェルタリ家に仕えられた事を
 心より 誇らしく思います」
ペル
第208話「”守護神”」

国を守る”守護神”として死に場所を決めたペルの名シーン

宮殿広場が爆破される計画だと知ったビビ達は、砲撃を止めるため10分でその場所を突き止め、停止させなくてはなりません。

しかしその場所の検討がつきません。

(どこなの……!!? あと2分半……!!!
 5kmも吹き飛ばせる様な大きな大砲……!!!
 そんなものを置ける場所自体そうそうない筈 これだけ探してもなぜ見つからないの…!!?)

広い場所というキーワードに、ビビが子供のころ使った場所を思い出します。

そこしか考えられず、場所を見つけたとして皆に合図を送ります。

ナミやチョッパーが集まってきて、その場所を伝えます。

砲撃がある場所は、時計台。

ペルであればその高さでもすぐに行けるのですが、合流する前に狙撃手に撃たれてしまいます。

(……!!! 不覚…!!!)

ペルがいない中、メンバーが時計台に集結します。

サンジが中腹に、そしてゾロがさらに上に登っているのでした。

ただし、階段で登ってもあと1分では砲台までいくことはできない。

そこへナミが閃き、全員の力を使って砲台までいくことにします。

「待ってビビ!! いい考えがある!!!」

その方法とは、ナミのサイクロンテンポ、サンジの足、ゾロの刀を使って、上へ上へと飛ばしていくというものでした。

途中までは順調にいきますが、ゾロのところで敵に見つかってしまいます。

このままでは狙撃の的。

とにかく方向を変え、チョッパーとビビを飛ばすことにするゾロ。

「いいか飛ばすぞ!!! チョッパー!!! ビビ!!!」

狙撃手の攻撃をよけながら、ビビが最後に飛び移ります。

残りはあと数秒。

“孔雀一連スラッシャー” が避けられ…

ますが、”逆流”によって狙撃手は撃破します。

残り1秒。

ついに砲撃を止めたのでした。

しかし―――――

「カチ…」

「カチ…」

「カチ…」

「カチ…」

砲撃は止まりましたが、爆発のカウントダウンが止まりません。

「大変みんな!!! 「砲弾」が”時限式”なの!!!
 このままだと爆発しちゃう!!!」

砲撃の存在を知らせたのも、止められないとわかっていたから。

クロコダイルの勝ち誇った顔が目に浮かぶビビ。

悔しさに歯を食いしばることしかできません。

―――そこへ、後ろに影が立ちます。

そこにいたのは、ペル。

静かに口を開きます。

「懐かしい場所ですね 砂砂団の秘密基地…
 ……まったくあなたの破天荒な行動には毎度手を焼かされっぱなしで…!!!」

ビビは時限式の砲弾のことを伝えますが、ペルは思い出を蘇らせていました。

弾薬庫で花火を作ろうとしてボヤを起こしたこと。

仕える身でありながら王女に手を上げ、声を荒げてしかったこと。

「この場所には近づくなと…!!! 何度言ったらわかるんだ!!!!」

「ケガで済まなかったら…どうするんです…!!!」

幼いころから守ってきたビビ。

立派になったビビを前に、”最後”の言葉を口にします。

「ビビ様 私は…あなた方ネフェルタリ家に仕えられた事を」

「心より 誇らしく思います」

そのまま砲弾を抜き出し、空へと飛び立ちます。

(我―――

 アラバスタの守護神

 ファルコン

 王家の敵を討ち滅ぼすものなり)

間際、ペルは微笑みながら散っていくのでした。

本当の意味で国民を心から大切にする国王。

その意思を継ぎ、国民を守り通そうとする優しき王女。

命を賭して、彼らに仕えたことを誇りに思うのは紛れもない本心だったと思います。

“国”を守るために戦ったペルの名シーンでした。

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