消えゆく命を振り絞り、生きた喜びと愛を伝えるエースの最期のシーン
止めを刺そうとするサカズキを、ジンベエと白ひげ海賊団隊長たちが阻止します。
胸に穴が開き、庇ったルフィにそのまま倒れこむエース…。
最後の力を振り絞り、ルフィに想いを伝えます。
「………!! ごめんなァ……… ………ルフィ
ちゃんと助けて貰えなくてよ………!!! すまなかった……!!!」
ルフィは受け入れられず、エースを治療しようと助けを呼びます。
「何言ってんだバカな事言うな!!! 誰か手当てしてくれ!!! エースを助けてくれェ!!!」
応急処置しようとする船医をエースが抑止します。
「無駄だ!!! …ハァ…自分の命の終わりくらいわかる…!!!
内臓を焼かれたんだ………!!! ゼェ…もうも゛たねェ………!!! だから…聞けよルフィ……!!!」
自らの死期を悟り、その命の続く限り想いを伝えようとするエース。
絶対に死なないと約束したエースが、死ぬなんて信じられない。
ルフィは叫びます。
「お前絶対死なねェって…!!! 言ったじゃねェかよォエースゥ~~~!!!」
それを聞き、自分の出生に絶望していた頃を思い出し話します。
「…そうだな…サボの件と…お前みてェな世話のやける弟がいなきゃ おれは…生きようとも…思わなかった…」
「だれもそれを望まねェんだ 仕方ねェ………!!」
子どものころを思い出すエース。
そして、そのまま残りの想いをすべてルフィにぶつけます。
「心残りは……一つある…お前――”夢の果て”を見れねェ事だ……
…だけどお前なら必ずやれる……!!!
おれの弟だ……!!!」
「…昔…誓い合った通り…おれの人生には…悔いはない!!」
「ウソだ!!!」まだ生きて欲しいと願うルフィ。
エースは本心だと紡ぎます。
「ハァ…ハァ…ウソじゃねェ……!!
…おれが本当に欲しかったものは…どうやら”名声”なんかじゃなかったんだ……
おれは”生まれてきてもよかったのか” 欲しかったのは…その答えだった」
「……ハァ…もう…大声も出ねェ…
……ルフィ おれがこれから言う言葉を……お前後からみんなに…伝えてくれ」
「………!! オヤジ………!!!
みんな……!!!
そして ルフィ……」
「今日までこんなどうしようもねェおれを
鬼の血を引くこのおれを……!!」
「愛してくれて………ありがとう!!!」
そしてそのまま、ルフィの腕から崩れ落ち倒れるのでした。
最期の力を振り絞り、口には笑みを浮かべて。
“生まれてきてよかったのか?”
その答えが死と隣り合わせの処刑場で見つかり、生きたいと願ったエース。
しかし最愛の弟を守り、皆への感謝の想いを告げたその顔は、嘘偽りなく満ち足りたものでした。